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2026年08月24日

その住所、登記簿は知っていますか


名古屋のやさしい相続相談室|司法書士法人白壁事務所(しらかべ)

カテゴリ:最新法改正/不動産 | 目安の読了時間:3分

引っ越しをしたとき、私たちは実にたくさんの住所変更手続をします。役所への転入届、運転免許証、銀行、保険、クレジットカード、通販サイト。ひととおり終えると、ずいぶん骨が折れたな、とため息が出ます。ところが、その長いリストからすっぽり抜け落ちているものが一つあります。ご自宅の登記簿です。

登記簿の所有者欄の住所は、放っておいても勝手には変わりません。10年前に引っ越したご自宅の登記簿を今日取り寄せれば、そこには10年前の住所が当時のまま残っています。これまでは、それでも直ちに困ることはありませんでした。ですが、2026年4月1日から扱いが変わりました。

変更から2年以内。怠ると5万円以下の過料
改正不動産登記法により、不動産の所有者として登記されている方は、住所や氏名が変わった日から2年以内に変更の登記を申請することが義務となりました。正当な理由なく申請をしないと、5万円以下の過料の対象になります。

気になるのは「では、それ以前に引っ越した分はどうなるのか」という点でしょう。こちらにも期限があります。
■ これから住所・氏名が変わる方
変更の日から2年以内に申請
■ すでに変わっている方(施行前の変更分)
2028年(令和10年)3月末までに申請
■ 怠った場合
5万円以下の過料

2028年3月末というと、まだ先に思えます。けれども、この手の期限は「まだ大丈夫」と思っているうちに過ぎ去るのが常です。
「引っ越していないから関係ない」とも限りません
ご本人が一度も引っ越していなくても、登記簿上の住所と現在の表記がずれていることがあります。
• 住居表示の実施――町名や地番の表記が市によって整理された
• 市町村合併――「○○郡△△町」が「□□市」になった
• ご結婚・離婚による氏の変更――氏名の変更登記が必要です
• 相続で受け継いだ不動産――名義変更後にご自身が転居している

そもそもこの義務化は、所有者の連絡先がたどれない「所有者不明土地」が全国で増え続け、災害復旧や公共事業、近隣の管理に支障をきたしてきたことが背景にあります。登記簿は、社会にとっての住所録でもあるわけです。

無料で使える「スマート変更登記」
とはいえ、引っ越しのたびに登記の申請をするのは負担です。そこで新たに用意されたのが「スマート変更登記」という仕組みです。
あらかじめ法務局に生年月日やメールアドレスといった「検索用情報」を届け出ておくと、法務局が定期的に住民基本台帳ネットワークで住所の変更を確認してくれます。変更が見つかると、メールなどで「登記してよいですか」と確認の連絡が届き、承諾すれば法務局の側で変更登記をしてくれる、という流れです。申出も、その後の変更登記も無料で、オンラインでの申出には電子証明書も要りません。
ただし万能ではありません。海外にお住まいの方や、会社法人等番号のない法人は住基ネットで確認ができないため、従来どおりご自身での申請が必要です。共有名義の不動産では、共有者それぞれの申出が必要になる点にもご注意ください。
まずは、登記簿を一度開いてみる
ご自宅の登記事項証明書は、お近くの法務局の窓口やオンラインで取得できます。ご自身の名前の下に書かれた住所を、今の住所と見比べてみる。それだけで、対応が必要かどうかはすぐに分かります。
不動産の名義に関することは、相続の場面で必ず顔を出します。住所が古いままだと、いざ相続手続を進める段になって、住所のつながりを証明する書類を追加で集めなければならず、余計な時間と費用がかかることも少なくありません。今のうちに整えておくことは、次の世代への静かな贈り物でもあると、私たちは考えています。

ご自宅の登記簿の記載にご不安のある方は、どうぞお気軽にご相談ください。登記事項証明書の見方から、スマート変更登記の申出、変更登記の申請まで、司法書士法人白壁事務所(しらかべ)がお手伝いいたします。

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